ただ、よくよく考えてみると、編集者というよりは、とにかくものづくりがしたかったのだと思う。それもきっかけは旅にある。学生の頃、旅先にいつも真っさらなスケッチブックを携えていき、文章を書いたり、チケットを貼ったり、旅先の絵を描いたり、旅人たちに連絡先を書いてもらったり、そんなふうに「一冊」を作って帰国することが好きだった。それが、自ずと「本を作る」ことに興味をもったのだ。
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そのパスポート、使っていますか?社会人になってから、海外旅行なんて、行けるわけない…。そう諦めていませんか?
土日に、3連休に、有休を使って4・5連休に行ける至極の海外都市を旅作家がご紹介!28の街で観たい、食べたい、やりたいことを抑えておけば週末だけでも、最高で濃密な旅ができる。
29歳で会社を辞め世界放浪の旅に。結婚や出産という女の転機を迎える30歳を前に、自分らしく生きることを決めた。会社を辞めた夜、「旅で素敵な女性になるのよ! 」と言ってバックパックを背負い家を出た著者は、時に贅沢を楽しみながらも、各地で泣き、笑い、疾走する。やがて訪れた心の変化とは? 瑞々しい感性で描かれる新感覚旅行記!
夏になれば50度にもなるというチュニジア中央部の古都ケロアン。南下して行けばサハラ砂漠だからか、乾いた風にはどこか砂が混じり込んでいる。美しい旧市街は白い建物が迷路のような道をつくりだし、太陽の光が当たればその道は目映くなる。目映い日差しのなか、ヒジャーブという布を頭に巻いたイスラムの女性や、チュニジア式ドアの前で昼寝している猫たちと遭遇すると、異国情緒が最高に高まる。とにかく猫が多く、道を曲がれば猫に当たるし、基本的にのんびり寛いでいる。ケロアンにはシディ・サハブ霊廟という7世紀に建てられた霊廟があり、現在はモスクや神学校を併設している。アラブ諸国の中でもっとも美しいと言われるほど、素晴らしいイスラミック芸術を堪能できる奇跡の街。その場所で1時間はうっとりと猫も芸術も鑑賞できるだろう。